お料理に欠かせない存在、たまご

2021/03/18

皆さま、フランスからボンジュール!

今回のコラムでは、お料理に欠かせない存在・たまごについてご紹介します。

たまごは、私たちの食事に欠かせない材料の一つです。
世界でも日本人はたまごが大好きな国民。年間消費量は世界第3位!
なんと一日に一つは消費するようです。
確かに、メインのおかずにも・副菜にも、たまごがひとつあればおかずが一品できる、とても便利な食材ですよね。

一方、フランスは世界でそこまで突出して、たまご消費量が多いわけではありませんが、お料理ではキッシュ、それにお菓子作りでも、やっぱり欠かせない存在。
卵

フランスでは、たまごを買うときに消費者側が気を付ける点があります。
それは、たまごが4段階にカテゴリー分けされていること。
このカテゴリーに合わせて消費者が選択・購入する必要があります。
卵

例えば、<1 FR XAZ 01>のように、たまごひとつひとつにカテゴリーが印字されています。

一番左の数字(例では1)は、以下のいずれかが当てはまります。
ちなみに、これがカテゴリーにあたります。

0---BIO/ビオ
(100%オーガニックのえさを食べ、屋外で放し飼い)
1---PLEIN AIR/放し飼い
(オーガニックのえさではないが、屋外で放し飼い)
2---AU SOL/鶏舎飼い
(オーガニックのえさではなく、鶏舎の中で室内飼い)
3---EN CAGE/ケージ買い
(オーガニックのえさではなく、鶏舎の中でかご飼い)

次にアルファベット二桁(例ではFR)は生産国。
その次のアルファベット三桁(例ではXAZ)は生産者コード。
最後の数字二桁(例では01)は、産卵場所の建物の番号。

この解説を見て頂くとわかると思いますが、大切なのは頭についている数字です。0に近づくほど値段が高くなっていきますが、3の太陽の光も当てられずに狭いカゴで生活しているニワトリよりも、0や1の外でのびのびと生活しているニワトリの卵の方がやはりおいしいですし、健康的です。
陳列棚

そして日本にはあまりない文化として、ニワトリを自宅で飼っているお宅が多いこと。もちろんパリや主要都市など庭付き一軒家がない地域は別ですが、フランスでは、パリ郊外や地方では広い庭付き物件がほとんどです。ニワトリを庭で放し飼いし、朝採れ卵を収穫、というスタイルのお宅が結構あります。
鶏と卵

飼うといってもペットのような感覚で、愛着も沸くものです。
毎日のえさやりや掃除などのお世話はもちろん、夕方には動物に襲われないように鶏舎に誘導しないといけません。これが結構大変な作業。コケコッコーと逃げ回るニワトリをうまく鶏舎に追い込むのはコツが必要です。

我が家はいつも、お隣のお宅の朝採れたまごを12個/2ユーロで分けて頂いています。放し飼い且つ、焼きたてのフランスパンやパスタをえさとしてもらっているグルメなニワトリたちなのですが、スーパーで売っている同等のたまごの半額で分けて頂いています。ありがたいです。

コケコッコーといえば、フランスではニワトリの鳴き声をココリコ―と表現します。コケコッコーで育った私には、いまだにどう耳を澄ませてもニワトリの鳴き声がココリコ―には聞こえません。これも国の違い、なのでしょうか。
鶏