秋~冬の旬の食材と調味料「旬の素材でタジン鍋」
2020/10/01
私たちが命をつなぐために食べる食材は地球に生き、全力でそれぞれの適切な時間をコントロールしています。
いつ芽を出し、いつ花を咲かせ種を作って次世代に命のリレーを渡していくか、見事な自制がなされています。それを私たちは自分の命のためにちょっといただき、選んだり調整したりしています。
食材が最も旺盛な、そして美味しい時期を「旬」と言いますが、それだけで体に良いということにはなりません。生物が旺盛なのは彼ら自身のためであり私たちのためではないので、それを自分たちに合わせて調整する必要があります。
私たちは様々な事情で体調に差があります。体温の低い人、血圧の高い人、子ども、高齢者、男女など。また、季節や乾燥地帯、湿地帯というように、環境の違いも様々です。そこでそれぞれの体調に合わせて、調味料や調理方法によって立体的に調整します。
植物たちはそれぞれの葉の形、花の様子などが違うように、質も水っぽいもの、硬いもの、繊維の多いもの、糖質の高いものなど様々です。また、私たちがそれを食べることで体を締めたりゆるめたりする力もあります。私たちの体も締まっている人、ゆるい人とあるのでバランスを考える必要があります。
調味料や調理法にも締めるもの、ゆるめるものがあるので、どのように体に合わせてバランスをとるかは調理することの本領となります。
調味料と調理法の効果
●締める・温める | |
調味料 | 塩、塩麹、味噌、醤油など |
調理法 | 煮詰める、焼く、焦がすなど |
●ゆるめる・冷やす | |
調味料 | 香辛料、甘味料、酢など | 調理法 | 生・冷凍・茹でる、酢漬けなど |
夏から秋~冬へ。調味料でからだを整える。
秋が来れば夏とは体の様子も変わらなければなりません。夏のように暑さしのぎの水分などはいらなくなり、むしろ余計な水分を吐き出しながら体を締めて、冬に備える必要があります。旬の秋冬食材を摂りながら、調味料、料理方法は体を引き締めて行くものを選びましょう。
春の時期にエネルギーを発散できるよう蓄えなければならないのは、地球に生きるどんな生物も同じです。植物たちは葉を落としてエネルギーを根に蓄えますが、動物も冬眠するものがいます。人間は着込んだりして体を冷やさないようにし、体を温める根菜類を、締める調味料と調理法で食しながら、冬も活動しています。
秋は多くの植物たちが実や種をつけるときですから、バランスのとれた命をふんだんにいただく機会です。冬は根にエネルギーが蓄えられていますから、それらをタジン鍋や土鍋で火を通し、味噌や醤油、ぬちまーす(塩)、塩麹などで調整していただいてみてください。薬味としてネギ、生姜、わさび、からし、酢、レモンなど添えて、からだに聞きながら、体調に合わせた調整をしていきましょう。
レシピ「旬の素材でタジン鍋」
材料(4人分)
- 玉ねぎ1個
- かぼちゃ200g
- キャベツ1/4個
- 大根100 g
- 里芋2個
- 人参80 g
- しめじ150 g(または原木しいたけ4個)
- 木綿豆腐1丁
- 車麩2個
- 好みのソース(下記)
- ぬちまーす(塩)各適量
好みのソース(すべて作りやすい分量)
- ソース①
- 塩麹大さじ1とレモン汁1/2個分を混ぜ、だし汁適量で好みの味に調えます。
- ソース②
- 味噌大さじ1と1/2、白ごまペースト大さじ1、練り辛子小さじ1を混ぜ合わせます。
- ソース③
- しょうゆ大さじ2、梅肉エキス小さじ1/2、しょうが少々、だし汁100mlを混ぜ、すりおろした自然薯または長芋100gに加えます。
作り方
1.
玉ねぎは縦4つ割りにし、かぼちゃとキャベツは4つのくし形切りにします。大根は1.5㎝角に切り、里芋は半分に切ります。人参は4枚の輪切りに、しめじまたはしいたけは石づきを取ります。豆腐は食べやすく切り、車麩は水で戻して軽く絞り半分に切ります。
2.
1を中央が高くなるように鍋に並べ、蓋をして弱火にかけ20分ほど蒸し焼きにします。好みのソースやぬちまーすをつけていただきます。
ソースは各人が好きなように合わせ、それぞれの好みで蒸し焼きにされた野菜を食べると良いでしょう。秋の実り、栗やサツマイモ、ジャガイモ、まつたけ、ユリ根、レンコンなども加わると良いです。
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