7月からの新たな喫煙ルール

2025/07/28

皆さま、フランスからボンジュール!

お盆休みを控え、フランスへの旅行を予定されている方もいるのでは。
そんなフランスでは、2025年7月より、新たな喫煙ルールが設けられました。
もちろん観光客も例外ではありませんので、お気を付けください。

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体に良くない喫煙という行為は、健康のための社会環境やルールを定めてきたおかげで、世界的に減少傾向にあります。
フランスも例外ではありませんが、2019年以降は喫煙者数の減少に歯止めがかかっているそう。2022年のデータでは、フランスの日常喫煙者数は約1200万人、国民の四人に一人が喫煙者ということ。

灰皿

フランス人は割と自由な国民性なので、日本ほどルールに真面目ではなく喫煙ルールが守られていなこともしばしば。
例えば、建物の中や公共交通機関での喫煙は厳禁ですが、これまでに何度か電車の中で喫煙者をみかけたときには、驚きでした。
そして、歩きたばこの危険性があまり認知されていないので、パリの街中では歩きたばこを見かけることが多々あります。その後ろには火の位置がちょうど目線にある子供が歩いていたり、人混みだと自分の腕や荷物に火が当たりそうになることも。煙だけが問題ではないのですが、当の喫煙者たちはどこ吹く風、です。

人

今回のルール改変では、上記に加え、子供の受動喫煙を特に考慮し、公園・ビーチ・バス停・学校関連施設などの周辺10m以内、スタジアムなどの屋外運動施設やプールなどが加えられ、ルール違反には135ユーロの罰金が科されます。
これらは、閉鎖された空間ではなく屋外にあるにも関わらず、禁煙です。
子供たちへの受動喫煙を防ぐとともに、次世代の喫煙率を下げることも目的となっています。

ゴール

ところで、フランスのカフェのテラスというと、パリジャンがコーヒー片手にたばこを吸っている様子、が思い浮かびませんか?これが見られなくなる日もそう遠くはないかもしれません。

おじい

特に春夏には人であふれるカフェのテラス席でも、喫煙席と禁煙席が分けられたり、全面禁煙にしているカフェも出てきました。全面禁煙のテラス席を探すサイトもあるほどです。
やっぱり、テラス席で楽しく食事やお茶しているときに、お隣から煙が流れてくると気持ちの良いものではないですよね。

レストラン

他者への配慮やルールさえ守れば、たばこはあくまで個人の嗜好品です。
しかし体に大きな悪影響があることは明確で、やめられるものならやめたいと思っているのは喫煙者も同じのよう。フランスで毎日喫煙する人のうち、10人中6人が禁煙を希望している、という結果も出ています。
禁煙治療のための医療費(医師による診察や禁煙パッチの処方など)を国民健康保険での診療対象とするなど、政府も禁煙促進に力を入れています。

百害あって一利なし、いつかたばこのない世界がやってくるのかもしれませんね。

棚