フランスの貝料理、ムールフリット!
2022/10/31
皆さま、フランスからボンジュール!
今年のフランスは暖かめ。
10月末にサマータイムも終わり、冬時間がやってくるというのに冬の到来が少し遅れています。
ヨーロッパで深刻化している電力・燃料不足で、フランスでもこの冬は国全体を上げて節電を掲げています。長期予報では例年より暖かいそうですが、この冬は計画停電の導入も見込まれているので、一体どうなることやら。
様々な世界情勢を受けて食用油、マスタードが不足したと思えば、ガソリン・電力不足の真っただ中。そして次は、米の供給数も足りなくなるのだとか。
なかなか穏やかな冬を迎えられそうにはありませんね。
さて、フランス秋の名物にブロッカント(Brocante)があります。
いわゆる蚤の市のことです。フランス国内では春から秋までの間は割と頻繁にあちこちで開催されています。
しかし、なぜ秋の名物というかというと、毎年9月の第一週末にフランス北部の都市リールで、大きなブロッカント(Brocante)が開催されるからです。
ブラドリー(Braderie)と呼ばれる、ヨーロッパ最大と言われる蚤の市です。
残念ながら2020,2021年はコロナ禍で中止。今年念願の再開となりました。
公式発表はされていないようですが、およそ250万人の人出でにぎわったようです。
スタンドや屋台の距離は80kmにおよび、リール市内各通りがすべて蚤の市会場となります。(写真は数年前のものです)
そこで今日ご紹介するのが、ムールフリット。
大きなココット鍋に山盛りのムール貝、付け合わせのフリット(フライドポテト)。
リールに限らず、フランス全土でよく食べられるメニューではありますが、子供も大人も大好きなムールフリットは、このブラドリーの名物なのです。
本来はこのムールフリット、お隣ベルギーの名物なのですが、ベルギーにほど近いフランス北部でもよく食べられており、このあたりでも名物となっています。
そしてフランス北部はビールが有名なこともあり、このムールフリットと地ビールを楽しむのがブラドリーの定番。
なんと、このリールのブラドリー開催中だけで500トンのムール貝と30トンのフライドポテトが消費されるそうです。
味付けは様々で、マリニエール(Mariniere)と呼ばれる最もシンプルなタイプから、クリーム系、トマト系、スパイス系といろいろ選べます。
貧血防止の鉄分が豊富で、ビタミンB12で脳神経の活性化、脳のビタミンとも呼ばれるそうです。
ヨーロッパの方は器用に、空になったムール貝の殻をトングのように使って、身を取り出しながらムール貝を召し上がります。これが手が汚れず、とっても便利!
そして、ブラドリー開催中に消費されたムール貝の殻をそれぞれのレストランが店先に積み上げていくのが恒例の景色なのですが、山積みの貝、実物は圧巻です!
ちなみにこの貝の一部は後日リサイクルに回されます。
皆さんもぜひ、ムールフリットを食べて、フランス北部の旅気分を味わってみてください。
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