フランスで愛されるミントのお茶
2021/11/15
皆さま、フランスからボンジュール!
温かいお茶がとても心地よい季節になりました。
ホッと一息に、お茶のひとときはかかせませんね。
フランスでのお茶のお話は、2021年1月に投稿した<フランスのハーブティー、Tisane>でもご紹介しましたが、今日は少し掘り下げてミントのお茶についてお話します。
ミントは、日本では一般的にデザートやお料理に使われる事が多いかと思います。しかも仕上げの飾りとして脇役に徹する姿も良く目にします。
こちらフランスでは、意外な形でミントを良く目にします。
それは、ミント緑茶。
緑茶の茶葉にミントを足したお茶です。スーパーの茶葉コーナーではミント緑茶の乾燥茶葉やティーパックが多く占めるほどポピュラーなお茶です。
我々日本人は、緑茶に何かを混ぜて飲むことはあまりありませんが、こちらではミント緑茶がポピュラーで、しかも紅茶感覚でお砂糖まで加えてしまいます。
フランスに来てはじめの頃は緑茶にミントを混ぜる事にも驚きましたが、緑茶が甘いことに大変びっくりしました。
フランスのペットボトルタイプのお茶は、だいたい砂糖たっぷりのフレーバーティー(緑茶も紅茶も)ですので、ボトルに緑茶と書いてあっても日本のペットボトル緑茶の味を期待して飲んではいけません。ほとんどがソフトドリンクの扱いで、甘いお茶です。
しかしなぜ、ミント緑茶がポピュラーなのでしょうか。
フランスには移民アラブ人がとても多く、アラブ文化が浸透しているのですが、ミントティーはモロッコ由来の飲み物。
大量のミントを煮出して、砂糖を入れて、熱々を小さなグラスに注いで頂きます。そして、このミントティーの一種としてミント緑茶(Thé vert à la menthe)があり、これが緑茶の飲み方としてフランスでポピュラーになったのです。
日本の緑茶とは全く別の飲み物として認識して飲むと、なかなか美味しいミント緑茶。とても甘いのですが、爽やかで清々しい味わい。疲れた時に頂くとシャキっとします。
ミントのお茶とは話が異なりますが、フランスでよく目にするミントが使われる場面も一緒にご紹介します。
一つ目はカクテルのモヒート。
フランスの街並みをイメージするとよく思い浮かぶフランス人がカフェやバーのテラスでおしゃべりしている様子。パリジャンはそんなカフェでのひとときが大好き。夕方からのカフェでのひとときは、ハッピーアワーでにぎわいます。そのお供としてフランスの若者に人気なのがモヒート。カフェでモヒートを飲んでいる人、本当によくみかけます。
ラム酒にライムとフレッシュミントをたっぷり入れて、ペストルというすり潰し棒でぐりぐりしたら、氷、ガムシロップと炭酸水を混ぜて完成
そしてフランスでよく目にするミントが使われる場面、二つ目は冷たいお水や炭酸水にミントの束を入れて飲料水として使うこと。特に夏の日差しが強い日には気持ちよく水分補給ができます。
こんな様子で、恐らく日本では普段消費しないようなペースでミントが日々使われるフランス。
ミントは繁殖力も高く育てるのが簡単な植物なので、皆さんも1鉢おうちで育てて、フランス人のように気軽にミントを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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