フランスの海岸に思いを寄せて

2023/11/01

フランスの海岸からのフルール・ド・セル(塩)を使ってのレシピと思いましたら、こんなのが浮かびました。

フランスのブルターニュ海岸には何度も行きました。フランスの海藻を使った本を出す事になり、海岸沿いにまるでお花畑のような色とりどりの海藻を楽しく見て歩き、海岸の近くに逗留して毎日海藻採集したり、試作したり撮影した日々を思い出します。海藻を食べる習慣の無い人々に海藻を食べてもらおうという本でしたから、フランス人がなじめるレシピに工夫しました。いわゆる洋食スタイルでしたが、味噌や醤油、フランスの塩を使っての結果的には和洋折衷的なものになりました。
今回もそんな感じでできたレシピです。たっぷりの新鮮なオニオン(玉ねぎ)と生のローリエと味噌を煮込み、季節の里芋を茹で、フルール・ド・セルを加えず(煮溶かさず)、水を切った里芋にフルール・ド・セルをまぶします。生の塩の、つまり海の味そのものを季節のもので楽しんでもらいたいです。里芋に限らずジャガイモでも山芋でも良いし、マッシュして丸めても良いです。

スープというほど汁はなく、ソースというにはたっぷりなのです。
玉ねぎ、味噌、ローリエ、フルール・ド・セルの味のハーモニーが美味です。

レシピ

オニオンベースの里芋フルール

材料(1~2人分)

  • 玉ねぎ:大匙1個(280g~)
  • 里芋:5個
  • 車麩:1/2枚
  • 豆味噌または赤味噌:大匙1
  • 葉種油:適量
  • ローリエ:2~3枚
  • パセリ:少々
  • フルール・ド・セル:小匙1/2
  • こしょう:適量
  • *車麩の代わりに、パンを使ってもよいでしょう。その場合は1.5㎝角を5切れ用意します。

作り方

1.

  1. 玉ねぎは薄切りにします。里芋は皮をむいて同じくらいの大きさに整えます。車麩は水で戻して水気を絞り、5つに切ります。

2.

  1. フライパンに多めの油を入れ、180℃に熱して車麩をこんがりと揚げてクルトンを作ります。油をあけ、残った油で玉ねぎをよく炒めます。水200ml、ローリエを加え、味噌を上に乗せ溶かずにふたをしてよく煮ます。

3.

  1. 小鍋に里芋とひたひたの水を加えて弱火にかけ、竹串がスッと通るくらいまで形を崩さないように煮ます。ざるにあけ、フルール・ド・セルをまぶします。

4.

  1. 炒めた玉ねぎを器に盛り、里芋、クルトン、パセリを盛ります。お好みでこしょうを振っていただきます。